20年以上も前から、世界中で毎年「1億人以上の女性」が「消えている」という衝撃の事実。恐ろしい現実をご存知でしょうか。
この記事ではその現実をお伝えしたいと思います。何が起きているのか、どうして「消える」のか?皆さんと共に考えたいと思います。(参照:文春オンライン)
男児(特に長男)が優遇されてきた歴史
血筋の保存や家業の相続などの文化を背景として、人類の歴史は男児が優遇されてきた。社会は女児よりも男児の誕生を常に待ち望んでいたのである。
この現実は人種・民族・宗教によらず、どの社会でも同様でした。日本でも数十年前まで男児(特に長男)こそが「家」(家系)を継ぐ者として重要視されてきた。
歴史もそれを語っており、家柄の良しあしに関わらず長男が家を相続してきた。そのために、兄弟間で争いが起こり兄弟同士で殺しあうというような出来事が平安時代にはすでに始まっていた。
旧約聖書でも相続権を巡った争いが描かれておりカインとアベルの出来事なども良く知られている所である。
このように男性優位の社会は人類誕生以来、洋の東西・文化・地域を問わずに長い歴史を持つものなのである。
現代日本人の人口に匹敵するほどの女性が消えている
自然な状態であれば、100人の女児に対して、105人の男児が誕生することはほぼ世界共通なのである。
しかし、女性の方が病気などへの抵抗力が強く、単に男性より女性が長生きするだけではなく、成長期においても同じ栄養状態・医療体制であれば女性の方が生存しやすいのである。
もちろん、地域差もあって国によって男性が多い地域と女性の方が多い地域がある。
しかし、世界的に見るとこの男女比に少しずつ違いが生じていて、11%の女性が「何らかの原因」で消えているのである。
この計算から導かれたのが「1億人以上」の女性が、本来は生きているべきなのに現実に「消えている」のである。
生まれる前に「消える」女性
国連人口基金の2020年のレポートによれば、2020年に本来は生きているはずであった女性たち1億4260万人が「消えている」と報告している。
レポートでは消えた女性が圧倒的に多いのが「中国とインド」としている。消えた女性たちの過半数が中国から、三分の一がインドから消えているのである。
なぜ消えるのか?女性が消えている地域では、そもそも女性の産まれる数が少ない。
男児が生まれれば次の子供は望まないという社会背景もあるが、現実には超音波診断の技術発展によって、胎児の性別が女児である、と分かった段階で「堕胎」しているのです。
このように「誕生」する以前に女性が消えているのである。
生まれた後に「消える」女性
生まれた後に「消える」女性も三分の一を占める。
地域ごとの性差別により、男児は祝福されるが女児は生まれた瞬間から一族にとって失望の原因となったりもする。
女児は将来の経済的な負担でしかないとして、無視されたり雑に扱われたりする。母乳もあまり与えられず、食事も男児より少なくされる。
このようなネグレクトにより女児の方が男児よりも死にやすいのである。
このように、女性は「生まれる前」も「生まれた後も」性的差別の中にある。この状況が少なくても20年以上続いているとされている。
現実には歴史を遡れば、どれだけの女性が「消えて」いたのであろうか。
まとめ
新しく誕生する命には何の差もあってはならず、本来平等なはずである。
生まれる国や皮膚の色や眼の色で差別されるべきではなく、ハンディキャップの有る無しで差があってもならない。まして性別での差別など本来はないもののはずなのである。
国連に加盟している世界中の多くの国家は、その平等性を重んじ、尊い命として受け入れるように宣言しているのだが、現実には毎年「1億人以上の女性」が消えているのである。
私たちはまずこのような現実を「知る」ことから始めなければならないのであろう。
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